2021-01-01から1年間の記事一覧

ブランドづくりは引き算で考える(by岩崎邦彦)

ブランドはいかにしてブランドになるのでしょうか。「強いブランドになるきっかけは、引き算である」と、ブランディングの専門家である岩崎邦彦静岡県立大学教授は言います(岩崎邦彦『世界で勝つブランドをつくる なぜ、アメーラトマトはスペインで最も高く…

トマト大国のスペインでも日本のトマトは売れる(by岩崎邦彦)

日本のトマトはスペインでも最高値で売れる。この驚きの成果を静岡の農業者集団(株)サンファーマーズがもたらしてくれました(岩崎邦彦『世界で勝つブランドをつくる なぜ、アメーラトマトはスペインで最も高く売れるのか』日本経済新聞出版社)。 きっかけ…

静岡県の中小企業がトマトでスペインを制したブランド戦略(by岩崎邦彦)

「日本の中小企業でも、ブランドづくりをしっかり行えば世界で通用する。その実践例が、高糖度トマトをスペインでブランド化した(株)サンファーマーズである」と、岩崎邦彦静岡県立大学教授は語ります(岩崎邦彦『世界で勝つブランドをつくる なぜ、アメーラ…

「月にレストランをつくる」夢を持つイタリアンのシェフ

東京目黒の一つ星イタリアンレストラン「ラッセ」を経営する村山太一さんの夢は、「月にレストランをつくる」ことです(村山太一『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか? 偏差値37のバカが見つけた必勝法』飛鳥新社)。 火星に人が住めるよう…

生産性が高いレストランの自走するチーム作り

サイゼリヤの手法を参考にして生産性を3.7倍にした東京目黒のイタリアンレストラン「ラッセ」のチーム作りは、4つの特徴があります(村山太一『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか? 偏差値37のバカが見つけた必勝法』飛鳥新社)。 1つ目は、…

サイゼリヤで学んで生産性を3.7倍にした一つ星レストラン

ウィズコロナ時代に飲食店経営はどうあるべきか。それは、長年の課題である低生産性を克服することでしょう。その克服法を考えるうえで参考になるのが、東京目黒でイタリアンレストラン「ラッセ」を営む村山太一さんの取組みです(村山太一『なぜ星付きシェ…

銀行とコラボして高齢者向けニュービジネスを展開する「わたしの看護婦さん」(米子市)

時代を変えるニュービジネスを生み出しても、理解されずに利用が進まないということはよくあります。そんな時は、連携することで突破口が見出せます。 鳥取県米子市で保険外介護サービスを行う「わたしの看護婦さん」(N.K.Cナーシングコアコーポレーション…

コロナ禍で苦しむ女性のための相談窓口設置(神戸市)

コロナの第5波が収束しつつあることで、経済を回復に向かわせようという機運が高まっています。その際に意識すべきは、まず女性を元気にすることでしょう。 緊急事態宣言が発出された昨年4月は、全国で女性の就業者が70万人減少し、男性(39万人)の1.8倍も…

「民主導型」分配を考える時

各政党がこぞって分配についての政策を主張していますが、財源が見当たらないため、バラマキ合戦と批判されています。官主導での分配の議論は限界にきているのかもしれません。 国債を大量に発行して資金を集めて社会保障費などにあててきた結果、国の債務残…

公庫が身近になる『日本公庫ダイレクト』プレオープン!

中小企業、小規模企業、農林漁業、保護者向け政府系金融機関である日本政策金融公庫が、顧客向けポータルサイト『日本公庫ダイレクト』を12月からオープンします。それに先駆けて、小規模企業向けについて9月27日からプレオープンしています。 このサイトで…

「運の良さの正体は人との縁」(by矢野和男)

運を「人生や社会で確率的に起こる好ましい出来事」と考えると、それをもたらすのは、「自分が必要とする知識や情報や力を持っている人との出会い」であり、その運は機械で計測できると、ビッグデータ解析の専門家である矢野和男さんは言います(矢野和男『…

「生産性を上げるには、メンバーを孤立させないこと」(by矢野和男)

組織の生産性を高めるには、組織内に孤立を生まないことだと、ビッグデータ解析の専門家である矢野和男さんは言います(矢野和男『予測不能の時代: データが明かす新たな生き方、企業、そして幸せ』草思社)。 矢野さんが調べた、あるコールセンターの事例で…

「幸せな人や組織は、生産性も高い」(by矢野和男)

「人は、成果が上がると幸せになるのではなく、幸せだと成果が上がるのだ」と、日立の技術者で、ウエアラブルセンサを用いたビッグデータ解析の専門家である矢野和男さんは言います(矢野和男『予測不能の時代: データが明かす新たな生き方、企業、そして幸…

「世界最速工場」を掲げて時間価値を追求するばね製造業(浜松市)

「時間」という価値を提供することに特化してコロナ禍を生き抜く中小企業があります(坂本光司『もう価格で闘わない-「より安く!」は誰も幸せにしない』あさ出版)。 沢根スプリング(株)(静岡県浜松市)は、ばねや関連製品の総合メーカーです。社員53名、…

全国から人を呼ぶオンリーワン万年筆(鳥取市)

全国の本物志向の万年筆ファンが足を運ぶ万年筆メーカーが鳥取県にあります(坂本光司『もう価格で闘わない-「より安く!」は誰も幸せにしない』あさ出版)。 (有)万年筆博士は、鳥取駅前商店街にあり、万年筆の製造・修理を行います。1945年に創業し、2008…

手仕上げのクリーニングと障害者雇用を実現(福岡市)

サービスの高付加価値化と人材確保を両立させてコロナ禍を生き抜くクリーニング店が福岡市にあります(坂本光司『もう価格で闘わない-「より安く!」は誰も幸せにしない』あさ出版)。 (有)プラスアルファは、1985年創業、資本金300万円、社員50名のクリー…

オーガニックに特化して非価格経営を実践する美容室(東京都)

競合が激しいために価格破壊が進む美容業界にあって、非価格経営を実践する模範的な美容室があります(坂本光司『もう価格で闘わない-「より安く!」は誰も幸せにしない』あさ出版)。 (有)トランスフォーム(東京都中野区)は、オーガニック製品の使用にこ…

コロナ禍・コロナ後を生き抜く企業は「もう価格で闘わない」(by坂本光司)

中小企業がコロナ禍・コロナ後を生き抜くためには非価格経営を実践する必要があると、ベストセラー『日本でいちばん大切にしたい会社』の著者である坂本光司さんはいいます(坂本光司『もう価格で闘わない-「より安く!」は誰も幸せにしない』あさ出版)。 …

コロナによる廃業の危機をクラウドファンディングで乗り超えた遊園地(by中小企業白書)

経営再建中の遊園地が、新型コロナウィルス感染症による2度目の廃業の危機をクラウドファンディングで乗り切った事例です(2021年版中小企業白書Ⅱ-80事例2-1-7)。 サントピアワールド(株)(新潟県阿賀野市)は、遊園地「サントピアワールド」を運営していま…

DXで遠隔地スタッフの雇用創出とスキル向上を実現(by中小企業白書)

DXで事業の拡大に成功したサービス業の事例です(2021年版中小企業白書Ⅱ-200事例2-2-6)。 集合住宅の共用部の清掃を行う(株)お掃除でつくるやさしい未来(福岡県春日市)は、2013年のクラウドサービス導入から5年間で、営業エリアの市区町村数が11倍、清掃…

売上アップにつながる 写真の撮り方ガイド(by日本政策金融公庫)

まちの飲食店の売上アップに役立ててほしいと、日本政策金融公庫が「スマホで簡単!売上アップにつながる写真の撮り方ガイド 飲食店編」をホームページに掲載しました。どなたでも無料でご覧いただけます。 新規客数アップのための「目線を引く写真」「オシ…

イノベーションとは「パクリの掛け算」(by冨山和彦)

イノベーションを「技術革新」というのは世紀の大誤訳であり、正しくは「パクリの掛け算」であると、冨山和彦氏はいいます(冨山和彦・望月愛子『IGPI流DXのリアル・ノウハウ』PHPビジネス新書)。 もともとイノベーションは、経済学者シュンペーターが「新…

日本企業のDXをブームで終わらせないために(by冨山和彦)

企業再生の権威である冨山和彦氏が、企業がDXを効果的に進めるための指南書を出版されました(冨山和彦・望月愛子『IGPI流DXのリアル・ノウハウ』PHPビジネス新書)。その中で冨山氏は、重要な指摘を2つなされています。 1つは「DXの本質はデジタルで自…

DXを正しく活用する(by河合雅司)

コロナ後の人口減少時代に対処するために、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を正しく理解して活用することが必要と、『未来の年表』の著者・河合雅司さんはいいます(河合雅司『コロナ後を生きる逆転戦略 縮小ニッポンで勝つための30ヵ条』文春新書…

コロナ後を見据えて戦略的に縮む(by河合雅司)

ベストセラー『未来の年表』の著者である河合雅司さんは、最新の著書で「われわれはコロナ禍というタイムマシーンに乗って日本の近未来を垣間見た。人口が減っていく今後の日本は、すべての産業分野で勝つことはできない。世界に秀でる産業分野に絞り込み、…

能力・業績主義による格差拡大を正すべき(byマイケル・サンデル)

グローバリゼーションとともに世界に広がるメリトクラシー (能力・業績主義)が、貧富の格差を広げ、労働への尊厳を損なっていると、ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が危惧しています(マイケル・サンデル『実力も運のうち 能力主義は正義か?』早川…

「持続可能なまちづくり」で上場したスタートアップ企業(by中小企業白書)

「従業員だけでなく、株主や地域住民を含めた、自社の経営理念に共感する『仲間』を増やして活動の幅を広げる企業」として中小企業庁が注目するスタートアップ企業が神奈川県鎌倉市にあります(2021年版中小企業白書P230事例2-1-5)。 (株)カヤックは、Web …

跡取り娘の経営やメンタル面を支援(日本跡取り娘共育協会)

親の事業を承継する女性を支援する団体が注目を浴びています(2021年版中小企業白書P493コラム2-3-2)。 一般社団法人日本跡取り娘共育協会は、男性後継者に比べ数の少ない女性後継者が安心して相談できる場所を作るため、2019 年に女性の事業承継支援を開始…

新たなトレンド!? 女性による事業承継(中小企業白書)

事業承継は男性が行うものという常識に挑戦し、地域経済に活気をもたらすものとして、女性による事業承継が注目されています。2021年版中小企業白書(P493コラム2-3-2)では、女性の事業承継で息を吹き返した中小企業の事例が紹介されています。 (株)センシ…

コロナ禍で加速する小企業の事業承継

コロナ対策の切り札であるワクチン接種が加速し、収束の方向が見えてきました。並行して経済の面では、地域活性化の切り札である事業承継が加速しています。 5月31日、日本政策金融公庫が、小規模企業の事業承継事例集『ギフトVol.2』を発行しました。 この…