「月にレストランをつくる」夢を持つイタリアンのシェフ

 東京目黒の一つ星イタリアンレストラン「ラッセ」を経営する村山太一さんの夢は、「月にレストランをつくる」ことです(村山太一なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか? 偏差値37のバカが見つけた必勝法飛鳥新社)。

 火星に人が住めるようになった時、月はパーキングエリアになると考えた村山さんは、「月にレストランを開く」という夢を持つようになりました。その夢を語り続けていると、JAXA(宇宙航空研究開発機構)から世界中の宇宙関係者200人を集めて開く食事会のプロデュースを依頼されました。日本を代表する有名料理店(鮨みずかみなかの中華!Saiきく家資生堂パーラー)にも手伝ってもらい、世界から来るゲストに、宇宙食を使って制作した日本料理を振舞ったこのイベントは、大成功を収めました。宇宙飛行士の大西卓哉さんからは「ぜひ国際宇宙ステーションでレストランをやってほしい」という言葉をもらいました。

 イベントの成功をきっかけに、村山さんは、宇宙食の開発にも関わることになりました。宇宙食の開発ノウハウを学んで、月にレストランを開く時に役立てる。村山さんは着実に夢の実現に近づいています。