スタートアップ・ブームはピークアウトしたのか?

2023年の我が国のスタートアップの資金調達額が7,536億円となり、2022年の9,664億円を2割以上下回りました(INITIAL発表)。これにより右肩上がりで伸びていたスタートアップの資金調達は2022年がピークとなったため、ブームが落ち着きつつあるように見えま…

女子高生たちの熱いビジネスプランバトル「高校生Ring」

リクルート主催の高校生ビジコン「高校生Ring」は2021年度から始まり、2023年度で3回目となりました。参加する高校生の数も550名→6,186名→25,827名と急速に伸びており、起業に対する高校生の関心の高さがうかがえます。このビジコンの特徴は、2次審査を通過…

我が国の起業家支援をリードする日本公庫のプロジェクトX

日本経済新聞で取り上げられましたが、4月1日から日本政策金融公庫の無担保無保証人での起業家向け融資の限度額が7,200万円に引き上げられました(改正前は3,000万円)。このインパクトは大きいものがあります。 公庫は「新創業融資制度」という名称で2001年か…

北海道のスタートアップ支援が本気だとわかる連携協定

全国各地でブームになりつつあるスタートアップ支援ですが、北海道でも行政機関、金融機関、学術機関が連携する動きが現れています。 昨年3月15日、北海道が日本政策金融公庫と包括連携協定を結びました。 今年3月14日、室蘭工業大学が公庫とスタートアップ…

ELLEも注目するJK起業は女性の新しい生き方か

今年度の日本政策金融公庫の高校生ビジコンの優勝者は、高1女子の中村美月さんでした。彼女の快挙は、フランスを本国とする女性ファッション雑誌ELLEに掲載されました(『エル・ジャポン』2024年4月号)。 中村さんは、日本企業や現地金融機関とともにマ…

リクルートも注目するエフェクチュエーション

予測不能の時代に不確実性をコントロールする思考法であるエフェクチュエーションには、リクルートも注目しています。 人材派遣サービスなどを行うリクルートは、多くの社員が独立して起業するため、定年まで勤める人は少ないと言われます。そんな同社は、高…

VUCA時代に注目される起業法「エフェクチュエーション」

将来の予測が困難なVUCA時代を迎えて、起業も一筋縄ではいかなくなっています。どれだけ計画を練って起業しても、状況が瞬時に変わり、事業を軌道に乗せることが容易ではないからです。その点をカバーし、無理のない起業法として注目されているのが「エ…

デコレーションケーキを5分で作って手渡すケーキ店

お客の「困った」に正しく応えれば、レッドオーシャンの市場でも生き残ることができるという事例が、ケーキ店にもあります。 店頭でお客から注文を受けてデコレーションケーキを作り、5分で手渡しすることで評判のケーキ店が埼玉県久喜市にある(有)ドゥーブ…

引き算の発想で廃棄ゼロと時短を実現するベーカリーの人々

「引き算で考えて、フードロスと長時間労働を解決することは誰でもできる」と教えてくれるのが、福岡市のベーカリー、トランテトロワの店主、前田真吾さんです(日本政策金融公庫総合研究所『調査月報』No.182 P30-31「パンを捨てない、捨てさせない」)。 …

フードテックで食物アレルギー事故の防止に取組む女性起業家

コロナ禍が収束に向かい、外食産業も勢いを取り戻す中で、あらためて心配の種になっているのが食物アレルギーの問題です。顧客がアレルゲンを含む食べ物を飲食して事故に見舞われることに外食産業でも頭を悩ませています。飲食物を提供する側はかなりの注意…

能登地震を乗り越え営業を再開した『イルカにあえるカフェ』

2月9日、石川県の能登島にあるイルカにあえるカフェ『海とオルゴール』が営業を再開したもようがNHKニュースで報道されました。スタッフ全員が被災したため、店主の坂本さとみさんが当面、時間を短縮して一人で営業するそうです。 「地震発生直後から、…

山田錦発祥の地で米粉のイチゴタルトを売る農家系ケーキ店

1月27日、兵庫県多可町にケーキ店「いちご工舎」がオープンしました。店舗の隣にある自分の畑で採れたイチゴと、地元産の山田錦の米粉を使ったタルトなどを販売します。多可町は酒米の王様である山田錦発祥の地で、その米粉を材料にしたタルトは「いちご工舎…

渋沢栄一を目指す埼玉のリケジョが高校生ビジコンで準優勝

参加505校、応募プラン5,014件という過去最高の盛り上がりを見せた今年度の日本政策金融公庫「高校生ビジネスプラン・グランプリ」で、準優勝したのは、栄東高校(埼玉県)の中藤凛音さんでした。 中藤さんは、ウニ殻から炭酸カルシウムを抽出して建材を作る方…

起業のエコシステムへと進化する高校生ビジコン

日本政策金融公庫の高校生ビジネスプラン・グランプリは国内最大級の高校生ビジコンで、11年の歴史があります。今年度の応募は5,014件を数えました。これまで応募されたプランは32,769件に上ります。10万人近い高校生がプラン作りに挑戦してきました。 そう…

高1女子が世界を巻き込んで切り拓く未来

今年度の日本政策金融公庫の高校生ビジコンの優勝者は高1女子でした。そのプランは「東南アジアや中東・アフリカなどの女性が日本の企業からサポートを受け無償でITスキルと日本語を学べる寮を開設し、就業を支援するサービス」というものです。既にインド…

国内最大級の高校生ビジコンの優勝者は高1女子

本日、東京大学伊藤謝恩ホールで、日本政策金融公庫主催の「高校生ビジネスプラン・グランプリ」最終審査会が開催され、ファイナリスト10組による若さあふれるプレゼンテーションが行われました。冒頭で岸田総理のビデオメッセージが披露され、スタートアッ…

本への熱愛をビジネスプランにして輝いた高校生

12/26に神戸市で、兵庫県内の高校生によるビジネスプラン発表会が開催されました。日本政策金融公庫、兵庫県、神戸市が主催し、神戸財務事務所と尼崎商工会議所が後援したイベントです。 登壇したのは武庫荘総合高校、甲南高校、加古川東高校、西宮高校、芦…

不登校児支援に燃える高専女子が5,000件の壁を突破

不登校の子どもたちの居場所を何とかして作りたい。そんな女子高専生の熱い思いが、全国に届きました。 高知工業専門学校の女子学生2人が作ったビジネスプランが、国内最大の高校生ビジコンである日本政策金融公庫のビジネスプラン・グランプリでベスト20に…

南九州の起業家熱を全国に発信する高校生の生プレゼン

12/25(13:00~16:00)に、熊本市くまもと森都心プラザホールで開かれる高校生のビジネスプラン発表会がYouTubeでライブ配信されます。 出場するのは、南九州の高校(熊本市立必由館高校、熊本県立上天草高校、鹿児島修学館高校、宮崎県立日南振徳高校、屋久島…

女性の女性による女性のための高校生ビジコンが盛り上がる

日本政策金融公庫の高校生ビジネスプラン・グランプリのファイナリスト10組が選ばれ、1/7に東京大学で開催される最終審査会に臨むこととなりました(11/29発表)。 高校生の学習支援、地球温暖化対策、ゼロエミッション、インバウンド推進、外国人労働者支援、…

早稲田大学も起業家教育を推進するために高校生ビジコン開催

10/25、早稲田大学が附属校・系列校の高校生を対象にしたビジネスプランコンテストを開催すると発表しました。応募期間は12/6~12で12/19に結果が発表されます。最優秀賞、優秀賞、審査員特別賞の受賞者には、12/26にSHIBUYA QWSで開催される「高校生がやっ…

5014プランからベスト20が決定した日本公庫の高校生ビジコン

日本政策金融公庫の第11回高校生ビジネスプラン・グランプリのベスト20が決定しました(11月20日発表)。最多応募数5,014件がひしめく激戦を勝ち抜いた堂々たるプランが並びました。 自習場所探し、子どものストレートネック、Jクレジット、バイオ燃料、ヤング…

発達障害児の支援アプリを開発するスタートアップ系女子学生

日本政策金融公庫の高校生ビジコンで受賞した女子学生が、発達障害をもつ子どもの支援に取り組み、スタートアップになろうとしています。 現在、大学3年(休学中)の森本陽加里さんは、自身も発達障害をもち、小学校と中学校で不登校になった経験があります。…

スタートアップ大国となるカギは日本公庫の高校生ビジコン

我が国がスタートアップ大国になる日が近づいている予感がします。 政府は昨年11月に「スタートアップ育成5か年計画」を策定した際、目標として、スタートアップへの投資額(2021年8,200億円)を2027年度に10兆円に拡大することを掲げました。将来的にはユニコ…

高校生が過去最高に熱くなった今年度の日本公庫ビジコン

今年度で11回目を迎えた日本政策金融公庫の高校生ビジネスプラン・グランプリは、応募数が過去最高の5,014件(参加505校)となりました。これだけ多くの高校からプランが応募されるビジコンは他にはありません。国内最大級です。 公庫のビジコンの特徴は、スタ…

SDGsな社会づくりのために完全菜食主義者を支援

持続可能な社会づくりを目指す企業は、その活動も自ずと持続可能になる。そんな教訓を与えてくれる企業が、神戸市でヴィーガンを支援する(株)ブイクックです(日本政策金融公庫総合研究所『調査月報』No.180 P16-19「ヴィーガン生活のインフラをつくる」)。…

自治体が創業支援を進める時に頼りにする政府系金融機関

全国的に人口減少が進む中、地域の大きな課題として認識されているのが、創業支援です。今年の小規模企業白書(Ⅱ-36)でも、自治体が認識する地域課題の1番目(三大都市圏の自治体)と2番目(三大都市圏以外の自治体。1番目は公共交通の縮小)に挙げられてい…

うまくいく創業を果たすために準備しておくこと

創業して成功する確率を高めたいがどうしていいかわからないという方に役立つ情報です。 国内最大の創業支援機関である日本政策金融公庫が行っている調査データを用いて、創業をうまくいかせるために創業予定者は何を備えるべきかを示した研究書が今月、刊行…

統廃合の危機に立つ医療機関に必要なバリューイノベーション

人口減少で患者と医師の不足が同時に進み、地域の医療機関の統廃合が進んでいます。地域住民にとっては、生活の根幹に関わる重大事であり、病院がなくなることで人口流出が進むかもしれない自治体にとっても危機的な事態です。 この問題に対する国の対応は、…

農家民宿で外国人観光客に日本の深みを感じさせる女性起業家

京都府北部の福知山市で農家民宿「ふるま家」を営み、外国人観光客に日本文化を体験してもらう事業に力を注ぐ女性起業家が、沢田さやかさんです。 沢田さんは、2009年に横浜市から福知山市に移住して、2012年に農家民宿を開業しました。移住を決断した理由は…