発達障害児の支援アプリを開発するスタートアップ系女子学生

 日本政策金融公庫の高校生ビジコンで受賞した女子学生が、発達障害をもつ子どもの支援に取り組み、スタートアップになろうとしています。

 現在、大学3年(休学中)の森本陽加里さんは、自身も発達障害をもち、小学校と中学校で不登校になった経験があります。同じ発達障害で生きづらさに悩む子供たちを支援したいとの気持ちから、高校入学後に、子どもと支援者が困りごとを共有できるアプリを作ろうと思い立ちました。

 発達障害の専門家にアプリの開発を相談したところ「日本公庫の高校生ビジコンで100位以内に入ったら話を聞くよ」と課題を与えられました。森本さんは闘志を燃やして2019年度の大会にチャンレンジし、3,808の応募の中で第3位に輝きました。課題をクリアしたことで専門家の協力を受けられるようになり、アプリを試作しました。

 大学に進学した後もアプリの改良を続け、困りごとを共有できる機能に加えて疲労度を見える化する機能を実装しました。昨年12月には一般社団法人を立ち上げて活動の拠点を作り、今年10月にはクラウドファンディングで300万円を調達しました。

 少しずつ進歩するビジネスは、大学や新聞社のビジコンでも賞を獲得してマスコミに取り上げられ、社会的な評価を高めています。

 発達障害児支援アプリ「Focus on」は、近々リリース予定です。スタートアップ系女子学生の飛躍に期待が高まります。