ELLEも注目するJK起業は女性の新しい生き方か

 今年度の日本政策金融公庫の高校生ビジコンの優勝者は、高1女子の中村美月さんでした。彼女の快挙は、フランスを本国とする女性ファッション雑誌ELLEに掲載されました(『エル・ジャポン』2024年4月号)。

 中村さんは、日本企業や現地金融機関とともにマイクロファイナンスを用意し、東南アジアに合宿型のIT技能実習校を作るというビジネスプランを披露し、東南アジア女性の就労問題とIT業界の人材不足を解決するものとして高く評価され、優勝しました。両親も兄も起業家で、ビジネスプランを家族に話してフィードバックをもらい検証を繰り返したそうです。今は、実際の起業に向けて動き出しています。

 昨年度の公庫ビジコンの優勝者である本嶋向日葵さんも、フィリピンの女性の貧困問題を解決するための女性起業支援のプランで優勝し、起業の準備をしています。最近のトレンドとして、高校生の段階から起業を目指す女子が増えているように見えます。

 東京都は、5年以内に起業を10倍にするという目標を立てて、高校生に対しても「進学・就職・起業」という選択肢を提示して育成プログラムに力を入れています。こうした起業支援ブームと女性の働き方改革が相乗して、女性の起業ブームが生まれるかもしれません。

 権威ある女性ファッション雑誌も注目するJK起業が、これからの未来を明るくするきっかけとなることを期待しています。