本への熱愛をビジネスプランにして輝いた高校生

 12/26に神戸市で、兵庫県内の高校生によるビジネスプラン発表会が開催されました。日本政策金融公庫兵庫県神戸市が主催し、神戸財務事務所尼崎商工会議所が後援したイベントです。

 登壇したのは武庫荘総合高校、甲南高校、加古川東高校、西宮高校、芦屋高校、伊川谷北高校、長田高校、相生産業高校、須磨学園高校の生徒たちです。

 発表したプランは、外国人への生活支援、学生への食事支援、地元産靴下のブランド化、移動古本屋、押し活カフェ、途上国との教育交流、赤字鉄道の利用向上策、自主制作音楽の普及策です。いずれも「持続可能なまちづくり」を目指す若者たちの熱のこもったものでした。

 特に熱かったのが、移動古本屋のプランです。車で移動しながら販売する古本屋事業ですが、観客の目を引いたのは、発表者の本に対する底知れない愛情です。「読んだ人の想いが込もった古本は、絶対に捨ててはいけない。その人の想いを次の読者に何としてでも伝えなければ」という心の叫びが聞こえる、迫力あるプランでした。人をつないで価値を生み出すビジネスの神髄が垣間見えました。

 阪神淡路地域を襲った震災からしっかり立ち直り、コロナ禍も乗り越えて、若者たちの起業家熱で兵庫県は熱くなっている。そう思えるすばらしい発表会でした。