倉敷鷲羽高校のビジネスプランがすごい(岡山県)

 日本政策金融公庫が主催する高校生ビジネスプラン・グランプリで、今年度のファイナリストのひとつに倉敷鷲羽高校「つなぐハウス〜Newライフ,Newコネクト!〜」が選ばれました。
 このプランは、ビジネスプランの枠組みを超えるほどレベルが高いと思います。倉敷市の児島地区で人手不足に悩むアパレル産業を救うべく、シェアハウスを設けて、都会などから若者を集めて長期インターンシップの形で地元企業に勤めてもらおうというアイデアです。東大などの入学時期が9月になることを受けて、高校卒業後の4月から大学入学までの半年間の空白を長期インターンシップで充実させることができる点もポイントになっています。
 このプランがすごいのは、シェアハウスとインターンシップという二つの取組を組み合わせることで、若者の定住と雇用創出を同時に達成しているところです。都会から若者を受け入れても働く場がない、あるいは定着しないという悩みがこれまでありました。しかし、シェアハウスで若者同士が情報交換してインターンシップ先を変えていけば、結果的に若者がとどまり、雇用も維持されることになります。
 イノベーションは組み合わせから生まれるという模範的な事例であり、ビジネスプランというよりも、政策プランといってもよいと思います。こうした優れたプランが実際に現地や各地で試みられることを願ってやみません。