「幸せな人や組織は、生産性も高い」(by矢野和男)

 「人は、成果が上がると幸せになるのではなく、幸せだと成果が上がるのだ」と、日立の技術者で、ウエアラブルセンサを用いたビッグデータ解析の専門家である矢野和男さんは言います(矢野和男予測不能の時代: データが明かす新たな生き方、企業、そして幸せ草思社)。

 矢野さんによれば「主観的に幸せな人(幸せだと感じている人)は、仕事のパフォーマンスが高い。具体的には、営業の生産性は30%程度高く、創造性では3倍も高い。さらに、同じく幸せな人は、健康で長寿で、結婚の成功率も高く、離職もしにくい。そして、幸せな人が多い会社は、そうでない会社よりも、1株あたりの利益が18%も高い」そうです。

 いいムードで幸せな人は、面白くなくても、やらなければいけない活動に積極的に取り組み、その結果、パフォーマンスが上がるという理屈です。

 生産性を高めたければ幸福感を追求せよという提言は、多くの中小企業にとっても参考になると思います。