2014-01-01から1年間の記事一覧

学術的に検証された公庫の融資効果(by経済産業研究所)

経済産業省が所管する経済産業研究所が、日本政策金融公庫の融資の効果を検証して論文にまとめました(植杉威一郎・内田浩史・水杉裕太『日本政策金融公庫との取引関係が企業パフォーマンスに与える効果の検証』RIETI Discussion Paper Series 14-J-045、201…

松江市で進むITの集積

日本銀行松江支店の木村武支店長は、地域振興の具体例として、松江市におけるRubyを中心としたIT企業の集積を紹介しています(『地域経済の新陳代謝の現状−回転ドア型経済からの脱皮を目指して−』日本銀行松江支店HP、8月28日掲載)。 Rubyは、松江市の…

回転ドア型経済からの脱皮を目指せ(日銀松江支店)

我が国は、新規開業が生産性の上昇に寄与しない「回転ドア型」経済であるため、質の高い開業を促進すべき、と日本銀行松江支店の木村武支店長は提言しています(『地域経済の新陳代謝の現状−回転ドア型経済からの脱皮を目指して−』日本銀行松江支店HP、8月…

なぜ米国で開廃業率が逆転したのか

米国で企業の開業率が低下し、廃業率を下回りました(8月5日THE WALL STREET JOURNAL)。これは、日本の企業支援機関関係者にとってもショックでした。IT革命と規制緩和が進んだ米国は、開業率が高く、経済に活気があるというのが定評だったからです。なぜ…

大山の霊気を体感できる癒しの工房

古くは大神岳とも呼ばれた霊峰である大山のふもとに、癒しの温熱体験(炭窯温熱浴)を提供する工房があります。元理学療法士の大廻慎司さんが経営する大山竹炭工房です(8月18日の日本海新聞)。 同工房は、旧小学校の敷地に竹炭をつくるための炭焼窯を設置…

『米国でも開廃業率が逆転』の教訓

米国で開業率が低下し、2009年から廃業率を下回ったと報道されました(8月5日THE WALL STREET JOURNAL)。日本に続いて「米国よ、お前もか」という状況です。市場原理を尊重する新自由主義の国・米国でも開業率が廃業率を下回るというのは、深刻です。日本で…

創業と創業支援の意義

当たり前と思われてあまり語られることがありませんが、創業は重要です。新しい価値を生み出すことで、地域に新たな需要と雇用を生み出します。それによって地域が活性化します。創業は、地域が活性化するための必要条件ともいえるでしょう。 政策的に創業を…

中小企業庁が創業スクールを開講

19日、中小企業庁が、8月〜1月に創業スクールを全国で開講すると発表しました。 新たに創業を予定している方、創業に再チャレンジする方を対象に、経営、マーケティング、会計、税務等のカリキュラムを用意し、創業に必要な知識・ノウハウの習得や、ビジネス…

『健康産業都市・米子』

経済産業省が、地域活性化策として健康産業の育成に力を入れると報道されました(8月19日の日本海新聞)。スポーツクラブなどでの運動指導、健康食の提供、簡易な健康診断サービスといった、病気を予防するサービスや商品を提供する事業を育成するとのことで…

小企業支援は起業家教育から

小企業支援の第一歩は、起業家教育だと思います。地域の小中学校で、起業家が社会で果たす役割をしっかりと教え、将来の起業家候補とその支援者を育てる。こうした仕掛けが整うことで、学校を出てからも地域に残り、地域を元気にする新しい事業を始めたいと…

小企業支援で最も重要なもの

小規模企業振興基本法が制定されたことから、小企業支援のための様々な動きが活発化しています。そのほとんどは、補助金、融資、コンサルティングなどですが、こうした直接的な支援以上に重要なことがあると思います。それは、小企業が地域にとってなくては…

小企業支援の条例を制定する運動開始

全国商工会連合会が地方自治体に対して小規模企業振興条例の制定を求める運動を始めるとのニュースが、J-net21で紹介されました(8月4日、日刊工業新聞提供)。 6月20日に小規模企業振興基本法が成立したことを受けて、国が5カ年計画を立てて小規模企業の支…

鬼太郎のまちで山陰最大級の商談会開催

10月16日(木)に、鬼太郎のまち境港市の夢みなとタワーで「中海・宍道湖・大山圏域ものづくり連携事業ビジネスマッチング商談会・交流会」が開催されます。 中海、宍道湖、大山周辺の市町村にある企業が参加する、山陰で最大級の商談会です。食品製造業をはじ…

起業家に求められるアイデア発想力

まだ顕在化していない地域のニーズをすくい取り、それに応えるアイデアを発想することが、これからの起業家に求められています。斬新なアイデアをひねり出すには、若者の力を借りるのが一番でしょう。 日本政策金融公庫では、昨年から高校生ビジネスプラン・…

合併から10年で意気上がる伯耆町

鳥取県西部にある伯耆町(ほうきちょう)は、2005年に岸本町と溝口町が合併して生まれた町です。人口1万人余りの町ですが、町おこしのいろいろな取組みがあり、注目されています。 〔日本一の起業支援家の協力で特産品開発〕 町の特産品をつくろうと、カリス…

美容組合が高校に出前授業(米子市)

鳥取県美容業生活衛生同業組合が、米子市の米子高校に出前授業を行ったと報じられました(7月23日の日本海新聞)。 同組合米子支部青年部の美容師6人が講師となり、モデルウィッグを使ってカットやパーマなどを教えました。生徒からは「絶対美容師になりたい…

皆生トライアスロンはすばらしい地域資源

7月20日(日)、鳥取県(西部6市町村)で「第34回全日本トライアスロン皆生大会」が開催されました。皆生海岸沿いのスイム3km、大山周辺を巡るバイク145km、弓ヶ浜半島を走るラン42.195kmを、最長では14時間30分かけて行うレースです。国内大会の標準規格であ…

動き出した廃業支援

中小企業庁が、廃業支援のための法案を次期通常国会へ提出する方向で動いていると報じられました(7月14日の日刊工業新聞)。中小企業基盤整備機構の「小規模企業共済制度」を拡充し、加入者向けに1.5%以下の金利で廃業資金(設備の廃棄等の資金)を貸し出…

ミラサポの「施策マップ」はお薦め

中小企業庁が運営する中小企業向け情報サイト「ミラサポ」(未来の企業★応援サイト)に、6月30日から「施策マップ」がオープンしました。国・都道府県・市区町村の中小企業・小規模事業者向け施策を目的や分野、必要金額等に応じて検索でき、かつ比較・一覧…

煎餅メーカーが女子中学生とコラボしたら(新潟&東京)

アイデアの頭打ちに悩んだ煎餅メーカーが女子中学生に商品開発を依頼したら、思いもよらない商品ができました(ROCKGIRLS『新潟のおせんべい屋さんが東京の女子中学生にヒット商品づくりを頼んだらとんでもないことが起こった!?』かんき出版)。それが岩塚製…

地域おこしは生活衛生業種から

生活衛生業種という言葉をご存知の方は少ないでしょう。厚生労働省が法律で定めたもので、飲食店、喫茶店、食肉販売業、氷雪販売業、理容業、美容業、興行場、旅館業、公衆浴場、クリーニング業があたります。戦後の復興期に、これらの業種は過当競争となり…

女性活躍のチャンスが大きい鳥取県

男女共同参画会議(内閣府)の報告書で、都道府県別の女性活躍割合が発表されました(7月3日の日本海新聞)。それによると、女性の就業割合、管理職割合、起業家割合は、いずれも高知県がトップ(46.7%、21.8%、18.2%)で、鳥取県はそれぞれ7位(45.4%)…

進み出した企業の新陳代謝(鳥取県)

企業の2013年度の休廃業・解散件数の増加率は、鳥取県が28.8%で全国一だったそうです(帝国データバンク調べ)。件数でいえば188件で、これは倒産件数(39件)の4.8倍にあたります。業種では、建設業(66件)と小売業(38件)が多くなっています。代表者の年齢を…

米子市のすごさは人口が減らないこと

6月25日に総務省が発表した今年1月1日現在の我が国の人口は、昨年だけで24万人も減少し、減少が5年連続していると報じられました。鳥取県でも昨年は4,200人も減少しています。 県内の市町村すべてが人口を減らしている中で、最も減少数が少ないのは米子市で…

差別化を実現するには未来工業に学ぼう

日本一労働時間が短い優良企業として有名な岐阜県の未来工業(株)。創業者の山田昭男氏は、働かないから稼げるようになる、常識を捨てて差別化を図ることが大事といいます(山田昭男『稼ぎたければ、働くな』サンマーク出版)。 ITが発達したために、今では…

小規模企業振興基本法が成立

昨日(20日)、国会で小規模企業振興基本法が可決され、成立しました。これに基づき中小企業庁が5カ年計画をつくり、支援策を公表するそうです。 政策による企業支援というと、税制、補助金、融資を中心に行われます。しかし小企業支援の現場で必要とされてい…

無料で使える「経営自己診断システム」

自社の経営状況がどの程度悪いかを無料で判断できるシステムが、Web上で公開されています。J-net21のサイト内にある「経営自己診断システム」です。 このシステムは、150万社以上の中小企業の財務・非財務・デフォルトデータを蓄積したクレジットリスクデー…

ビジネスプラン作成の出張授業(米子市)

昨日(13日)、米子市の米子南高校で、日本政策金融公庫による出張授業が行われました。講師は同公庫中国創業支援センターの奥田展久所長が務め、ビジネスプラン作成について2時間にわたり講義を行いました。生徒18名が熱心に受講していました。 この出張授…

f-Bizの人気の秘密

よろず支援拠点のモデルとなったf-Biz(富士市産業支援センター)。行列のできる起業相談所のニックネームのとおり、連日、相談が絶えません。月間相談件数は350件だそうです。なぜこれほど人気があるのでしょうか。 最も大きな理由としては、ほめて伸ばすコ…

見失ってはいけない公的支援の目的

f-Biz(富士市産業支援センター)やOKa-Biz(岡崎ビジネスサポートセンター)が、成果を出している支援機関ということで模範とされ、全国に「よろず支援拠点」が設置されました。f-Biz もOKa-Bizも非常にがんばっておられ、能力の高いスタッフによるコンサル…