地域おこしは生活衛生業種から

 生活衛生業種という言葉をご存知の方は少ないでしょう。厚生労働省が法律で定めたもので、飲食店、喫茶店、食肉販売業、氷雪販売業、理容業、美容業、興行場、旅館業、公衆浴場、クリーニング業があたります。戦後の復興期に、これらの業種は過当競争となり、長時間労働や衛生措置の低下が憂慮されたため、法律によって規制され、保健所から指導を受けるようになりました。
 生活衛生業種の特徴は、生活に密着しており、根強いニーズに支えられていることです。これからの地域おこしを考えていくうえでも、重要な位置を占めると思います。今話題のすなば珈琲は喫茶店琴浦グルメストリート大山グルメ食道は飲食店と、いずれも生活衛生業種です。
 地域振興というと、大企業の工場を誘致するというのが昔のスタイルでした。今は、生活衛生業種を中心とした小企業が重要な役割を果たす時代です。地域おこしは生活衛生業種から。ぜひ政策担当者もパラダイムチェンジしてほしいと思います。