我が国は、新規開業が生産性の上昇に寄与しない「回転ドア型」経済であるため、質の高い開業を促進すべき、と日本銀行松江支店の木村武支店長は提言しています（『地域経済の新陳代謝の現状−回転ドア型経済からの脱皮を目指して−』日本銀行松江支店ＨＰ、8月28日掲載）。地域を活性化させるには新規開業を促進すべきであるが、現状の新規開業は地域の活性化に必ずしも貢献していないという厳しいご指摘のように思います。
新規開業を生み出す年齢層の人口が減少しており、なかなか開業が活発にならない今、まず開業数を増やすことで起業マインドを高めて、質の高い開業の数も増やそうというのが政府の戦略だと思います。新規開業を支援する方向性については、雇用の場を増やすことで人を集め、そのうえで所得を増やしていくという順番で考えればよいのではないでしょうか。
