進み出した企業の新陳代謝(鳥取県)

 企業の2013年度の休廃業・解散件数の増加率は、鳥取県が28.8%で全国一だったそうです(帝国データバンク調べ)。件数でいえば188件で、これは倒産件数(39件)の4.8倍にあたります。業種では、建設業(66件)と小売業(38件)が多くなっています。代表者の年齢をみると、60歳以上が73.8%を占めており、自身の高齢化と後継者難が原因で事業を停止したと考えられています。
 2013年度は、アベノミクスの効果で景気に明るさが見え始めた年です。その年に休廃業・解散が増えたということは、これまで何とか維持してきたものの、景気回復の波に乗れないと判断した企業が潔く勇退したとも考えられます。
 景気回復期に休廃業が多いということは、これからの時代に即した新しい事業が求められているということでしょう。鳥取県では、高齢者や女性をターゲットにした事業が立ち遅れているようにみえます。地域の未来を拓く起業家にどんどん現れてほしいと思います。