新たな日常を生き抜くための「負けない技術」(by桜井章一)

 コロナショックが経済を低迷させ、小企業の経営環境をより厳しくしている今、求められるのは「勝つ技術」よりも「負けない技術」でしょう。裏麻雀の世界で20年間無敗の戦績を上げ、伝説の雀鬼と呼ばれた桜井章一さんが教える「負けない技術」は大変参考になります(桜井章一負けない技術 20年間無敗、伝説の雀鬼の「逆境突破力」講談社)。ポイントを3つにまとめてみました。

 ・世の中のあらゆることは動き、変化している。生きることは動きや変化に対応し、順応すること。勝ちだけを求めては本当の強さは獲得できない。負けない力をつけるには、変化に対する動きと感性を磨くこと。

・便利な世の中になり、人々はいろいろなものを享受しているが、大切なものをたくさん失っていることにも気づけば、「得る」だけの生き方から、自然の摂理である「得て捨てる」バランスのとれた生き方ができる。

 ・負けの99%は、勝ちを意識しすぎたことによる自滅。負けないためには、変化に合わせて自分を修正していくこと。修正力を強くするうえで必要なのが平常心。日常という日々の暮らしを大事にする、当たり前の気持ち。

 コロナショックは大きな変化ですが、世の中の変化のうちの一つです。変化に対応する「負けない技術」を磨くことで乗り越えることができます。大企業よりも身軽で変化に適応しやすい小企業こそ、「負けない技術」を持ってたくましく生き抜いてほしいと思います。