看護師の負担をスマホアプリで軽くする女性起業家

 長時間労働で苦労する看護師をサポートしたいとの想いで、看護支援のスマホアプリを開発した小企業が(株)OPERe(東京都)です。社長は看護師と病院経営コンサルタントの経験を持つ、澤田優香さんです(日本政策金融公庫総合研究所『調査月報』No.178 P16-19「医療現場にゆとりを」)。

 同社が提供する「ポケさぽ」は、患者への案内や院内の連絡業務をLINEによって自動で行うサービスです。患者がLINEで病院を友達登録すると、入院時の持ち物リストや注意事項が送信されたり、入院日が近づくと、体調確認や持参書類のリマインド、入院手続きの手順を知らせるメッセージが届いたりします。患者から質問を病院に送ることもできます。2022年1月のサービス開始以来、30を超える病院で導入されています。

 「ポケさぽ」を利用している病院では、患者への案内を一部自動化できたことで、患者と深いコミュニケーションを取る時間ができたと喜ばれたり、新人看護師に入院の案内業務を学ばせる研修用資料として活用されたりしています。

 看護師の激務の負担を軽くする同社のサービスが全国に広まり、看護師の離職防止などに役立つことを期待しています。