「おなごで世直し」する女性起業家が2冠(鳥取県米子市)

 米子市で看護師による訪問介護サービスを営むナーシングコアコーポレーション合同会社神戸貴子さんが、6月に内閣府女性のチャレンジ賞男女共同参画大臣賞)を、9月に全国商工会議所女性会連合会の女性起業家大賞スタートアップ部門優秀賞を受賞されました。全国最少人口の鳥取県で主婦の介護・看護負担を軽減するために元看護師を派遣する事業を展開していることが評価されたものです。
 神戸さんは結婚を機に看護師を退職。いわゆるWケアの当事者となり、自らの経験から病院付き添いサービスなどに着目し、2014年に事業を開始。出産や育児などで休職中の潜在看護師を派遣することで、雇用の創出と人財の活用を図っています。
 家庭での高齢者や病児の世話は、主婦の仕事というのがかつての社会常識でした。しかし女性のいっそうの社会進出が求められる今、家庭での介護や看護を主婦にのみ負わせるのは無理があります。そこに社会的なニーズがあると見た神戸さんは、看護師資格を持つ女性を派遣することで、介護する側とされる側の両面から、主婦の社会進出を支援できると考えました。女性目線での社会改革を目指す取組です。
 米子市(よなごし)は、アルファベットで書いてYを取ると「おなごし」、Gを取ると「よなおし」となります。「米子市は、おなごで世直し」を体現している神戸さん。これからもがんばってほしいと思います。