SDGsで取るべき対策の本命は小学生向け起業家教育

 2015年の国連サミットで2016~2030年に取り組むSDGs(持続可能な開発目標)が掲げられ、17の国際目標(貧困・飢餓・保健・教育・ジェンダー・水と衛生・エネルギー・成長と雇用・イノベーション・不平等・都市・生産と消費・気候変動・海洋資源・陸上資源・平和・実施手段)、169のターゲット、232の指標が定められました。これらの実現に向けて、先進国と途上国がともに取り組んでいくこととなり、我が国でもいたるところでSDGsの文字が見られるようになりました。
 SDGsは広範囲に及ぶ目標であるため、ポイントがわかりにくいですが、基本は人材育成であると思います。経済を安定させ、平和を実現し、持続可能な社会を創り出すのは、そのように教育された人間です。イノベーションを起こし、人口減少時代においても一人当たり所得が維持され、みんなが豊かさを満喫できる社会を実現するのは、起業家です。これからの社会は、一人でも多くの起業家を輩出することが求められます。
 その意味で大切なのは起業家教育であり、小学生の段階から行う必要があります。既に全国各地でさまざまな起業家教育の取組みが始められています。鳥取県米子市においても、米子商工会議所が中心となって、2016年から「ジュニア世代創業チャレンジセミナー」として創業のビジネスゲームを学ぶイベントが始まり、以後、「創業チャレンジプログラム」と改名して毎年行われ、今年はそれに加えて実演販売を学ぶ「ジュニアエコノミーカレッジ こども株式会社」も開催されることになりました。
 地域の未来を担う人材を小学生の段階から育てる取組みはSDGsの中心的な施策になると思います。全国に広がることを期待しています。