『日本の教育、海を渡る』(by平井由紀子)

 日本の教育のすばらしさを再認識できる本が出版されました。平井由紀子さんの著作『日本の教育、海を渡る』カナリアコミュニケーションズ)です。

 平井さんは、早稲田大学ベンチャー企業である(株)セルフウイングの社長として、自身が開発した早期起業家教育プログラムの普及に尽力されています。V-kidsプログラムは、国内各地の子供向け創業体験セミナーで利用されています。このプログラムを海外でも普及させたいと考えて、2016年にベトナムに進出しました。その普及の道のりを本書で述べられています。

 ベトナムでは、文化や慣習の違いに試行錯誤しながらも、現地では日本式の幼児教育へのニーズが強く、起業家教育の枠を超えて日本式教育とした方が普及すると気づき、幼稚園の経営にまで取組みを拡大しました。日本の建設会社の(株)片桐建設やスポーツ用品メーカーのミズノ(株)、現地人スタッフなどの協力を得て、木造の教育施設「SELFWING V-Garden」を建設し、日本式教育プログラム(①茶道や浴衣体験を通じて学ぶ礼儀正しさ、②巻き寿司体験での食育、③ミズノ(株)が開発した体育プログラム、④絵本の読み聞かせや絵画を通じた情操教育、⑤オーガニック農業体験を通じての環境教育)を始めました。

 「諦めず、新しいことにチャレンジし、失敗してもやり続ける力」を子供たちが身に着けるように早期起業家教育プログラムを国内でも海外でも普及させたいという強い想いが平井さんを動かしています。この大きな夢が実現することを期待しています。