日本最大の「せともの祭」は三つの和が魅力(愛知県瀬戸市)

 9月14日と15日、「千年の陶都」瀬戸市で、日本最大の「せともの祭」が開催されました。今年で88回目となります。
 名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅から東西に広がる通り沿いに200近いせともの業者が市を開き、各々の商品を所狭しと並べていました。おしゃれなマグカップや風情ある湯呑みから様々な意匠をこらした皿などの食器、招き猫などの置物まであり、「せともののすべてが揃うまち」の面目躍如でした。今年も県外客を含めて数十万人が訪れ、溢れかえっていました。
 出店した業者の中には、ユニクロとコラボするほど優れたデザインで知られる(株)エム・エム・ヨシハシさんもありました(店名yummy Life Design Store)。手編みセーター柄の湯飲み茶わんをはじめとして、おしゃれなカラープレート、金魚の置物などがあり、多くの女性の目を引いていました。
 「せともの祭」には、せともの以外にも、瀬戸市の名物である瀬戸しょうゆ焼きそばのお店も飲食コーナーに出ており、数十分待ちの長い行列ができていました。パリッとしながらふんわりした食感の自家製蒸麺を使用し、醤油ベースの豚の煮汁を使った焼きそばは、瀬戸市を中心に多くの飲食店で提供されています。
 加えて瀬戸蔵2Fでは、瀬戸市出身の棋士藤井聡太七段を応援する地元有志による瀬戸将棋文化振興協会の出展もあり、子供たちが藤井七段の対局する録画に見入っていました。藤井七段の活躍で、瀬戸市の将棋人口は増加の一途だそうです。
 せともの、しょうゆ焼きそば、将棋といった和の三大テーマが彩る「せともの祭」が、令和を象徴する新たなイベントとして全国に知られるようになることを期待しています。