日本の中小企業支援は逆立ちしていた?

 カリスマコンサルタントと言われる小出宗昭f-Bizセンター長の著書『取引先を“稼ぐ企業”に変える方法教えます!』(近代セールス社)を読んであらためて思ったのは、日本の中小企業支援者の支援の方法は、入り方を間違えていたのではないかということです。
 小出センター長コンサルティングの本質は、相談者に必ずセールスポイントがあると信じて、それを見つけ出し、褒めることです。このセールスポイントを見つけ出して褒める行為が一般の支援者には欠けていたのではないでしょうか。というのは、彼らは経営「改善」を目的とするため、中小企業の悪いところを見つけ出し、そこを直そうとやっきになるからです。ここからは長所を伸ばそうという発想は出てきません。小出センター長が行っているのは、これの逆張りであり、それで成果を出しています。従来の方法がなかなか成果を生まないことと考え合わせると、謙虚な反省が必要ではないかと思います。
 もしかしたら中小企業支援者はみんなで逆立ちしていたのかもしれない。だから苦労している割に結果が出なかったのかもしれない。小出センター長が行っていることはコンサルティングパラダイムシフトであり、これで日本の中小企業支援が劇的に変わるのではないか。そんな予感がします。