「地産都消」のお手本、稲田屋(米子市)

 鳥取県米子市にある (株)稲田本店は、1673年創業の老舗の蔵元です。大山の湧き水と契約栽培の上質米を使って丹精込めて創られたお酒は、ヤマタノオロチ伝説に出てくる稲田姫の名を冠して売られています。その味わいは澄んだ朝日のようなさわやかさがあり、伝統ある名前がついていることに納得します。
 この鳥取県の由緒あるお酒、稲田姫は、東京都内にある和食居酒屋の稲田屋で楽しむことができます。地域のお酒のすばらしさを東京の人たちにも知ってもらいたいと出店したところ、評判が評判を呼び、今や9店舗(パレスビル店霞が関店八重洲店日本橋店新宿西口店品川店大手町店石神井公園店とっとりおかやま新橋館内ももてなし家)にもなりました。それだけ地力のあるお酒だということでしょう。境港直送の生本まぐろや蟹、猛者海老などを肴に飲む稲田姫は最高です。
 地域で産み出したものを東京で販売する「地産都消」の取組みが各地で行われていますが、(株)稲田本店の例は、そのお手本といえるでしょう。