「廃棄生花が輝く場」を創り出すフラワーサイクリスト

 SDGsの先端を行くニュービジネスが話題になっています。花農家や生花店、式場などからロスフラワー(廃棄生花)を引き取り、ドライフラワーに加工して、商業施設や店舗の装飾に活用してもらうビジネスです。2017年に河島春佳さんが東京都渋谷区で創業した(株)RINが行っています(日本政策金融公庫総合研究所『調査月報』No.170 P16-19「ロスフラワーに活躍の場を」)。

 花農家では規格に合わないために出荷できない生花が、生花店では売れ残った生花が、結婚式場やパーティ会場では使用済みの生花が、もったいなくも廃棄の憂き目にあいます。これらのロスフラワーを美しいまま活用したいと、河島さんは、アップサイクルの取組みを始めました。フラワーサイクリストという言葉は、河島さんが、花とアップサイクルを掛け合わせて作った言葉です。

 コロナ禍で生花が売れなくなり、廃棄問題が注目される中、生花の廃棄ロス解決に向けた河島さんのチャレンジは、ユニクロ東京や三菱UFJ信託銀行農林水産省など多くのサポーターから支持されています。

 社会的課題の解決に取り組むソーシャルビジネスの模範的企業として、(株)RINはこれからも広く知られることでしょう。