高校生がビジネスプランを作る意味

 社会の変化が加速度を増す中で子供たちが「生きる力」を育むには、主体的・対話的で深い学びが必要との視点から、学習指導要領にアクティブラーニングを取り込む動き文部科学省で出ています。
 これまでとは真逆の方向性であるため、教育現場にはとまどいがあるようですが、問題は単純だと思います。国内の経済が縮みながら海外との競争が激化する中で、いかにして富を生み出し、生活水準を維持していくかを考えることのできる人材を育成するということです。これは時代に即した新しいビジネスを発想できる人材を育てるということです。
 4月21日に公表された中小企業白書小規模企業白書では、(株)日本政策金融公庫が行う高校生ビジネスプラングランプリが紹介されています(中小白書はP101-102、小規模白書はP103-104)。全国の高校生からビジネスプランを募り、アイデアを競うコンテストですが、これは新しいビジネスを発想するプロセスを高校生が体験するところに意義があります。少子高齢化が進み、海外企業との競争にもさらされる中で、稼げる仕事をいかにして生み出していくか。若い頭脳でイノベーションを起こしてほしいという大人たちの期待を受けて、毎年、すばらしいアイデアが創出されています。
 時代を切り開くのはやはり若者たちの情熱とアイデアだと、このグランプリは教えてくれます。アイデアを考える体験をした高校生から、次代を担う優れた起業家が現れることを期待しています。