地域振興のメイン・イシューは中小サービス業(by冨山和彦)

 これからの中小企業のメイン・イシューは、ローカル経済圏でがんばる中小サービス業の問題であると、富山和彦経営共創基盤CEOはいいます(冨山和彦なぜローカル経済から日本は甦るのか』PHP研究所)。
 我が国の企業数の業種別構成比は非製造業が88.9%と圧倒的に多く、非製造業の中小企業比率は88.4%。我が国の経済問題を考えるうえで中小企業対策は避けて通れない大きな問題であり、その中でも非製造業、すなわち中小サービス業への対策が重要であるということがわかります。
 ローカル経済圏の中小サービス業の労働生産性を上げることが我が国復活の道であると冨山氏は示しています。これは、大手メーカーの工場を地方に誘致すれば地方が活性化するという従来の地域振興策とは一線を画す、重要な指摘であると思います。地方の行政担当者や中小企業支援機関担当者の方に考えていただきたい問題提起です。