ソーシャルビジネスが若者にブーム(by日本公庫総研)

 ソーシャルビジネスが若者の間でブームになっています。20〜30代の若者の約3割が、ソーシャルビジネスで働いてみたいと考えているそうです(日本政策金融公庫総合研究所ソーシャルビジネス・コミュニティビジネスに関するアンケート』2014年9月)。
 社会問題の解決に貢献するビジネスという定義が若者たちを引きつけているのですが、年配の人たちには違和感があるでしょう。ビジネスとは、もともと社会に役立つことを行うものだからです。
 ビジネスは本来、収益と社会貢献の二兎を追うものでしたが、右肩上がりの経済成長を経験した世代は、図らずも収益重視に傾いてしまいました。ところが90年代後半以降は成長が頭打ちとなり、収益を上げにくくなりました。それでも収益を追い続けようとした企業が無理をして不祥事を起こすというような事態にまで陥りました。
 こうしたことへの反省から、社会貢献重視のビジネスが見直されています。それが今のソーシャルビジネスブームです。ソーシャルビジネスは、私たちにビジネスの原点を思い出させてくれるものです。ブームに終わらせず、しっかり定着してもらいたいと思います。