生産性を上げる鍵はシルバー社員(岐阜県中津川市)

 生産性の向上を図るにはどうしたらよいか。手っ取り早いのは、稼働率を上げる、つまり労働時間を増やすことです。土曜、日曜も稼働すれば、稼働率は格段に向上します。しかし、休日に勤務したいという社員はなかなかいません。この問題を、岐阜県中津川市にある(株)加藤製作所は、高齢者雇用で解決しました(加藤景司『意欲のある人、求めます。ただし60歳以上』PHP研究所)。
 家電や自動車などの部品を作る同社は、2001年に「土曜・日曜はわしらのウイークデイ。」「意欲のある人求めます。男女問わず。ただし年齢制限あり。60歳以上の方」というキャッチコピーの求人チラシを2万部配布しました。すると100名もの応募が殺到し、15名を採用しました。人柄重視で選んだら、全員、工場勤務の未経験者でした。それでもプログラミングや金型の取り替えなどもできるようになり、新卒の新入社員を教えるまでになりました。
 シルバー社員は今や50名を超え、社員の半分を占めるそうです。高齢者雇用の理想的なモデルケースです。多くの小企業に参考にしてほしいと思います。