小企業が自社の商品やサービスを販売していくにはブランドが大切です。このブランドをどうしたらつくることができるかを実践的にわかりやすく解説した本が出ました。岩崎邦彦静岡県立大学教授による『小さな会社を強くするブランドづくりの教科書』(日本経済新聞出版社)です。
同書の中で岩崎教授はブランドを「顧客の心の中に存在する、品質を超えたポジティブなイメージ」と定義し、ブランドづくりを「顧客の心の中に、品質を超えたポジティブなイメージを形成し、顧客との感情的なつながりをつくること」としています。
そうした感情的なつながりをどうしたらつくることができるか。ブランドづくりの実践について、静岡と軽井沢で生産される高糖度トマトのトップブランド「アメーラ」を例にとって詳しく語られています。岩崎教授自身も、「アメーラ」の生産会社である(株)サンファーマーズの社外ブレーンとしてブランドづくりに協力した経験があり、語られる言葉には実績とデータに裏付けられた重みがあります。
ブランドづくりに頭を悩ます多くの小企業にとって、貴重な情報を提供してくれるすばらしい著作です。