需要と雇用を同時に創造するビジネス

 日本再興を実現するには、新規の需要を喚起するビジネスを増やし、雇用も創出していくことが必要です。新規需要のターゲットとしては、高齢者層が最大の狙い目でしょう。シニア市場を開拓しながら雇用を増やす。これからの起業は、この方向に大きな可能性があります。
 シニアの需要を創造しながら雇用を創出する起業として注目されるのが、横浜市にある(株)トライフです。同社は、産学連携で開発した口腔ケア製品オーラルピースを要介護高齢者市場に投入して需要を喚起しようとしています。ここで重要なのは、この事業が障害者の雇用創出のために行われることです。全国に744万人いる障害者のために、働く場を作り出すことが目的なのです。
 障害者雇用の拡大を通じて、シニア市場の開拓を進める。日本社会の価値観を大きく変える取組み(=イノベーション)だと思います。