コロナ後に明るい地域社会を創る主役は小企業

 人口減少にコロナ禍が加わり、小企業の減少に拍車がかかりました。そんな中で、成長戦略会議のメンバーにデービッド・アトキンソン氏と竹中平蔵氏が選ばれたことで、小企業の整理統合が進むムードができました。しかし、我が国の明るいビジョンを描くには、小企業の役割を思い出す必要があります。

 持続可能なまちづくりを考えた時、小企業の存在は非常に重要です。小企業は、価値を生み出す活動を行う最小単位であり、まちができる時になくてはならないものです。元気なまちには、小企業の活発な活動があります。自らが生み出す価値を信じて起業し、商品やサービスを提供して人々を笑顔にする小企業があってこそ、地域は活気づきます。小企業経営者たちの熱い想いが息づくまちにこそ、明るさがもたらされます。

 人口減少がかつてない勢いで進むこれからの時代は、女性、若者、シニア、障害者、外国人といったさまざまな人たちが企業活動に参加することが求められます。全員参加型のまちづくりが必要になるとき、その受け皿となるのは小企業です。マイノリティが集まり、小企業を作って、まちづくりに参加する。そんな時代が来ています。

 アフターコロナの明るい地域社会のビジョンは、小企業が連携して柔構造の経済を創ることです。環境変化に強いまちは、小企業が変化に対応することで維持されます。持続可能なまちは、小企業の絶え間ない挑戦によって実現されると思います。