コロナ禍で売上ゼロからⅤ字回復した「遊びの予約サイト」(by山野智久)

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 遊びの予約サイト「アソビュー!」を運営するアソビュー(株)はコロナ禍で2020年の4月と5月の売上が前年比5%、ある週はゼロに落ち込みました。それが8月には前年比232%までⅤ字回復しました。この急回復の要因が教訓に満ちています(山野智久『弱者の戦術 会社存亡の危機を乗り越えるために組織のリーダーは何をしたかダイヤモンド社)。

 同社の山野智久社長は、売上が致命的に落ち込みながらも、従業員を一人もクビにしないと誓い、会社に在籍したまま他社に出向させる「在籍出向」を行いました。これにより24名を1年間という条件で出向させ、雇用を守りました。

 さらに同社はレジャー施設用の「感染拡大防止ガイドライン」を作成して政府の承認を受け、「日時指定電子チケット」のシステムを作ってレジャー施設に販売しました。この結果、売上が3ヵ月で劇的に回復し、さらに急成長しました。

 同社のコロナ禍への対応を振り返ると「ピンチの中にチャンスあり」という言葉が思い浮かびます。コロナ禍(ピンチ)でレジャー産業に新たに生まれた需要(チャンス)に対して迅速に応えることで新規事業を成功させたからです。

 スタートアップ企業の存在意義を再認識させるエピソードですが、逆境をバネにして社会を元気にする挑戦する企業にどんどん出てきてほしいと思います。