ターゲティングのお手本「こども古本店」(北名古屋市)

 まちの書店が大手ネット書店の勢いに押されて次々と廃業している中、2012年に開業し、逆張りのターゲティングで差別化を図っている古書店が今年の中小企業白書で紹介されています。愛知県北名古屋市の「こども古本店」です(中小企業庁中小企業白書2019』P285 事例3-1-4)。同社は子供向け絵本のリサイクル販売を行っています。
 少子化で子供向け需要が細る中、あえて子供をターゲットにして絵本に親しむことの教育効果を訴え、顧客を獲得しています。ネット通販に加えて車による移動販売も行い、「読み聞かせライブ」で絵本の楽しさを伝えています。
 取扱品とターゲットを絞り込むことで提供する価値を高め、その価値を対面販売で効果的に伝えることで顧客を増やしている、小企業経営の模範的な事例です。