ビジネス支援図書館の新たな可能性(米子市)

 3月3日、米子市立図書館ビジネスライブラリーフォーラム鳥取の未来のための地域活性化とは? 〜地域活性化を支える公共図書館の可能性〜」が開かれました(参加者69名)。NPO法人学生人材バンク代表理事の講演に始まり、関金温泉若女将のIターン体験報告、鳥取市中心市街地活性化協議会ウンマネージャーの図書館活用法の話などがあり、パネルディスカッションも行われました。鳥取県立図書館からは、図書館が行うビジネス支援の取組みも報告されました。
 このフォーラムからは、図書館の新しい可能性が示唆されました。大学を卒業した若者が出身県に帰ってくる割合が全国一低い鳥取県をどうすべきかという会場からの質問に対して、学生人材バンクの代表は「高校時代までに地域とつながるきっかけをつくるべき。教育する。仕事は探せばある」と答えました。タウンマネージャーからは「図書館はもっとわいわいやっていてもいいんじゃないか」との意見が、若女将からは「図書館は会社の一部であってほしい」との意見が出ました。
 現在、各地の図書館はビジネス支援の機能を発揮することが求められています。これについて地域活性化の観点から、地元の若者の地域定着を視野に入れると、図書館の新しい可能性が見えてきます。若者が社会と接する場とするのです。高校生などの若者が、図書館に集い、地域で働く人から社会のリアルを学ぶ場とする。こうした交流が求められているのだと思いました。