開業率が廃業率を上回るには

 我が国の開業率は1990年頃から廃業率を下回り、以後、一度も廃業率を上回っていません。1999年以降、国を挙げて様々な創業支援策が取られ、何度か上向いた時も、廃業率を上回ることはできませんでした。
 開業が増えても、それ以上に廃業が増える。これが我が国の現状です。なぜこうなるかというと、創業の中身に新奇性のあるものが少ないこと、つまり従来型の業種・業態を踏襲するタイプがほとんどであることが大きいと思います。
 人口構造の高齢化で現存する市場が縮小している中で、これまでと代わり映えのしない創業が増えても、競争が激化し廃業を増やすことにしかなりません。今、求められているのは、新しい市場を生み出すタイプの創業なのです。
 ブルーオーシャン戦略が有名ですが、これまで見たことがなかったけれども、なるほど確かに便利だと思わせる商品やサービスを提供できること。それがこれからの創業に求められています。