働く女性を支援する名古屋の女性起業家

 創業支援では、女性の起業を活性化することが重要であるとよく言われますが、実際には進んでいません。女性の場合、経験や人脈の不足と子育ての負担から、なかなか起業に至らない現実があるようです。
 総務省の就業構造基本調査によれば、起業する人の男女比は、男性7:女性3となっています(2011年版中小企業白書)。20代前半の仕事を主とする有業者数は男性が196万人、女性が198万人と女性の方が多いのに、その後は徐々に女性の数が減っていき、有業者総数の男女比は2:1になります。女性が結婚・出産・育児のために働く場からドロップアウトしていく様子が見て取れます。こうした古い慣習は、早く是正しなければなりません。
 4月に発表された2012年版中小企業白書には、名古屋市(株)アクションパワーの社長を務める大津たまみさんが紹介されています(P134事例2-2-22)。大津社長は、働く女性の支援と、女性の働く場の提供を目指す女性起業家です。
 同社の業務は、家事代行、ハウスクリーニング、整理収納等のサービスの提供ですが、働く女性向けにおそうじセミナーや、業務委託も行っています。社長自身が仕事と子育てを両立しなければならなかった苦労をもとに、働く女性を助けたいという熱い思いで女性の支援に取り組んでいます。
 行動力あふれる大津社長のような女性起業家に、これからも活躍してほしいと思います。