大学生の知恵で蘇る畳店(静岡市)

 情報力と連携力に課題のある小企業が活路を見出すために、学生とのコラボが有効ではないか。そう考えて各地で取組みが行われています。2020年版小規模企業白書では、静岡県立大学の学生と畳店のコラボの事例が紹介されています。

 静岡市にある1935年創業の(株)新海畳店(畳製造)が、人口減少やライフスタイルの変化(核家族化、和室の減少)により需要が減少して困っていました。この問題を解決するために、静岡市静岡県立大学経営情報学部・岩崎ゼミとの連携による「大学生によるお店コンサルティング事業」に応募し、大学生の知恵を借りることにしました。同社は、大学生とのディスカッションにより、洋室にも合う「フローリング置き畳」のチラシを制作したり、畳の良さを五感で感じるショールームを整備し、店舗の外装やレイアウトを見直してPRを行い、認知度を向上させました。

 「現代のライフスタイルに合わせた畳の進化や次世代へのPRが欠かせない」との考えから大学生と連携して情報力を高めた同社。小企業の生き残り策を示唆してくれます。