これからは「縮充」の時代(by山崎亮)

 「これからの日本は、縮みながら充実させて、質感が良く暖かい地域社会をつくる時代に入っていくのではないか」と、コミュニティデザイナーの山崎亮さんは言います(山崎亮縮充する日本 「参加」が創り出す人口減少時代の希望PHP研究所)。
 人口減少時代を迎えた日本について悲観論が目立ちますが、山崎さんは逆に、市民(=生活者)が楽しさをもって社会参加を進めることで、豊かな未来を築くことができると考えます。これは、市民が主体的に参加することで、まちづくり、政治・行政、環境、情報、商業、芸術、医療・福祉、教育にプラスの変化が起きるというものです。
 「江戸時代の人口は3,000〜4,000万人であり、1900年頃から急激に増えて1億3,000万人にまで膨れ上がった。この100年が特殊だったのであり、市民が主体性をもって協働すれば、人口が減少しても明るい未来が切り開ける」というのは、悲観論にとらわれがちな私たちの視野を広げてくれる、すばらしいメッセージだと思います。