人口減少時代のブルーオーシャン(米子市)

 人口が右肩下がりで減少していく今、あらゆる業界でレッドオーシャン(血まみれの激戦市場)が生じています。需要が減少しているので競合が激化するのは当然ですが、これを逃れ、ブルーオーシャン(未開拓市場)を見つける方法はないでしょうか。
 海外で人口が増加したり経済が成長したりしている国に市場を求めるという方法がひとつあります。ただし、カントリーリスクや為替リスクを考えると、大企業ならともかく、小規模企業が海外展開を考えることは難しいでしょう。
 では、人口が減少する国内でブルーオーシャンを探すことはできるでしょうか。発想を大きく転換すれば可能だと思います。女性ニーズの掘り起こしが重要であることは、既に各方面で指摘されていることですが、さらに踏み込んで、美に対する女性の欲求をビジネスとして捉え直してはどうでしょうか。美しくなるためのビジネスをビューティビジネスと呼んで、ビューティビジネスの集積を創るのです。
 美容、服装、エステ、検診、食などをビューティビジネスとしてまとめ、女性の、女性による、女性のための市場を創り上げるのです。美への欲求は物理的なものではありませんから、無限にあります。人口が減少しても拡大することが期待できるのです。
 米子市は、業種別の事業所数でみると、美容業が一番多く、暮らしやすさ日本一とも評価されていることから、ビューティビジネスを伸ばすことに適しています。ビューティタウン米子として市のアイデンティティを確立し、全国に魅力を発信することも可能でしょう。