創業支援で真に必要なのは失敗者への支援

 3月23日に松江市、24日に鳥取市で、日本銀行主催の地域ワークショップ「地域創生に向けた創業支援への取組み」が開かれました。日本銀行金融高度化センター企画役、日本政策金融公庫中国創業支援センター所長、中小企業基盤整備機構中国本部経営支援部長による講演が行われた後、会場に集まった創業支援機関関係者との意見交換が行われました。
 その席で、創業支援はただ創業を支援するだけで終わらずに、軌道に乗るまでフォローアップすることが大切という意見が述べられました。貴重な指摘だと思いますが、さらに重要な問題があると思います。起業家が事業に失敗することを不安に感じている現実です。開業率が低い原因はこの起業家の弱いマインドだと思いますが、これでは創業を活性化することは難しいでしょう。
 創業支援で真に必要なのは、事業に失敗した人に対しても支援の手が差し伸べられ、再就職や再起業への道が開かれることです。そこまでバックアップがしっかりしていれば、多くのチャレンジャーが起業に積極的になるでしょう。
 創業がうまくいくように支援するだけではなく、失敗しても再起の道を開く支援をする。これが本当の創業支援なのだと思います。