今年も盛り上がった氷温フェスタ(米子市)

 12月7日、米子コンベンションセンター公益社団法人氷温協会と氷温学会が主催する「氷温フェスタ2016 第32回氷温研究全国大会」が開催されました。
 鳥取県が世界に誇る氷温貯蔵技術の研究発表会に、全国から150人の食品業界の人々が集まりました。栃木県日光市で氷温寒熟そばのブランド化を目指す「日光手打ちそばの会」による基調講演の後、山晃食品(株)(神戸市)、サテライツ(株)(鹿児島県曽於市)、関西大学、(株)ハーベストイン米子、米子工業高等専門学校からの研究発表がありました。
 氷温食品のブランド化を目指す栃木、鹿児島、兵庫県の業者の方の熱意はすごいものでした。加えて、地元から氷温食品を全国発信しようという(株)ハーベストイン米子(JR米子駅前のホテル)のプレゼンテーションも熱がこもっていました。鳥取県の名物を作って全国発信したいという気持ちを出発点にして、梨を使ったスウィーツを作ろうと考え、二十世紀梨仕入れようとしたら10月になっていて市場から梨がなくなっており、氷温協会を頼って氷温貯蔵していた梨を仕入れて二十世紀梨入りチーズケーキ「梨花」(りんか)を開発したという話は感動的でした。
 氷温貯蔵技術は、30年以上も前に鳥取県の研究者により二十世紀梨の長期貯蔵を目指して開発された技術であり、それが今、二十世紀梨を使った鳥取スウィーツという形になって実を結んだというのは、ドラマ以上にドラマチックです。こうしたストーリに乗って、「食のみやこ鳥取県」特産品コンクールグランプリを受賞した「梨花」は、遠からずブレークする予感がします。
 「今、氷温が熱い」と感じさせるすばらしい大会でした。