100年前から続く和風看板店(名古屋)

 名古屋市東区にある合資会社栗田看板舗は、伊勢名物「赤福」や熱田名物「きよめ餅」の店頭を飾る和風看板をつくっています(あいち産業振興機構のHP)。創業は明治44年(1911年)。中部7県で唯一の和風看板メーカーです。看板はお店の顔であり、店格を表すもの。看板作りにかける社長の思いが、3代にわたって引き継がれ、100年以上も続いています。この強い信念を持って事業を続ける力が、同社を東海でオンリーワンの看板業者にしたのでしょう。
 ナンバーワンよりオンリーワン。小企業にとって耳に心地よいキャッチフレーズですが、実行するとなると簡単ではありません。結局、市場をセグメントして、その中でのナンバーワンを目指すことになるからです。後から同業者が新規参入してくれば、競合が激化する展開は同じです。それでも信念を貫いて事業を続けられるか。オンリーワンを目指すというのは、何があっても事業をあきらめないという継続する力が大事なのだと思います。
 小企業はオンリーワンを目指せとよく言われますが、オンリーワンの境地とはどういうものか。すばらしい見本がここにあります。