中小企業の新商品開発を応援するクラウドファンディング(Makuake)

 中小企業の新商品リリースを応援する(株)マクアケの取組みが、1月28日のカンブリア宮殿で紹介されていました。

 同社は通販サイトを運営していますが、新しい形の通信販売事業を展開しています。扱うものの9割は、中小企業が開発した新商品です。中小企業の新たなものづくりを応援したいとの想いから、インターネットサイトMakuakeを立ち上げ、クラウドファンディングで新商品開発の資金調達と試験販売を行っています。

 メーカーと消費者を結び付ける「応援購入」というコンセプトで、生産前の新商品にお客からお金を出してもらうビジネスモデルです。常時1,000のアイテムを掲載しています(累計11,000件以上)。重さ10g以下の超軽量サングラス、マイクロバブルシャワーヘッド、電子レンジでも使える次世代切子グラス、停電時などに役立つポータブル充電器といった特徴的な商品が揃っています。ポータブル充電器は5億円以上売り上げました。

 同社では、キュレーターと呼ばれる営業担当者が掲載先企業の新商品開発から販売まで相談に乗っています。消費者にアピールする機能性や感動体験の表現方法を話し合いながら一緒に考えます。注文が来すぎて生産が追いつかない、あるいは売れなくて売れ残りが出るという問題が起きないように、予約販売にする工夫などもアドバイスします。

 同社は全国の金融機関100社以上と提携し、その情報網を生かして900以上の新商品をデビューさせました。化粧筆の村岸産業(株)が開発した熊野筆ボディブラシ(16,500円)は4,700万円も売り上げました。金融機関が中小企業の本業支援に力を入れている流れをうまく捉えた成果です。

 同社の応援は、創業支援にも及んでいます。電動ハイブリッドバイクを開発するベンチャー企業glafit(株)和歌山県)は、Makuakeで1億3,000万円資金を調達し、会社を設立しました。

 中小企業の新たなチャレンジを支援する(株)マクアケが、アフターコロナの我が国経済活性化の起爆剤になることを期待しています。