シェアリングエコノミーで起業支援(名古屋市)

 中小企業は他企業等と連携して業績を伸ばすことが必要と、f-Bizの小出センター長が言われていますが、その連携をビジネスにした企業があります。
 名古屋市(株)シェアリングファクトリーは、企業間で製造設備をシェアする仕組みを作って業績を伸ばしているプラットフォーマー企業です(中小企業白書2019 P298)。
 日本特殊陶業(株)に勤めていた長谷川祐貴氏が、製造業の設備ニーズに的確に応えたいとの思いでスピンアウトして2018年に会社を設立しました。製造業は設備を自社所有することがほとんどですが、ニーズの変化に設備が対応できないのではないかとの不安も抱えています。そこで長谷川氏は、多くの町工場の設備の稼働状況を調べ、空き時間に他社が利用できるようにしたり、不要な設備を売却する手伝いをするようになりました。このサービスは、製造業で起業する人にも重宝され、初期費用を抑えられると好評だそうです。
 シェアリングエコノミーの発想で起業を支援する同社の活躍は、大きな流れを生み出して、我が国の起業の活性化の一助となることが期待されています。