トヨタ自動車の豊田章男社長が、憧れの大先輩と呼ぶ中小企業経営者がおられます。伊那食品工業(株)最高顧問の塚越寛氏です。
伊那食品工業(株)は、長野県伊那市にある1958年創業の寒天メーカーですが、1960年から48期連続増収増益を達成して注目を集めました。その経営の秘訣は、地を這うような低成長を追求する年輪経営にあります。
年輪経営のすごさは、景気の浮き沈みに関係なく、着実に企業が成長していくところです。そのために100年カレンダーを作り、長期ビジョンのもと、人材育成と商品開発に力を入れ、差別化を継続しながら新分野への進出も図り、構造不況業種であった寒天業界にあって成長を続けることができています。
塚越寛氏の最新の著書『末広がりのいい会社をつくる』(サンクチュアリ出版)には、塚越経営哲学の集大成がまとめられているとして、トヨタの社長が推薦文を寄せています。
「この本は、本気で社員を愛し、本気で地域に寄り添い、本気でお客様と向き合い、本気で次世代を想い、悩み、決断し続けている経営者のリアルストーリーである。そして、私が憧れる大先輩の物語でもあります。変革の時代に、ブレない強さを教えていただきました。塚越さん、私もしっかり後を追っていきます。 トヨタ自動車株式会社取締役社長 豊田章男」
中小企業の経営の教科書として、ひとりでも多くの企業経営者に役立てていただきたい著作です。