どうすれば女性経営者・役員が増えるのか?(by森川正之)

 経済産業省経済産業研究所森川正之副所長のコラム「どうすれば女性経営者・役員が増えるのか?」では、女性がキャリア形成していくうえでガラスの天井が存在することを示唆する分析結果が出てきます。
 森川副所長「企業経営と経済政策に関するアンケート調査」「企業活動基本調査」を分析したところ、「歴史の長い上場大企業やその子会社では女性が役員になるのが難しい傾向がある」「オーナー経営企業において妻・娘といった創業家族の女性が役員に就く場合が多く、その中で親族継承によって社長に就任する女性もいる」「若い企業ほど女性の活躍の機会が多い」ことがわかったそうです。
 いわゆる大企業やその系列で女性が経営者や役員になることが難しいというのは、女性のキャリア形成を阻むガラスの天井が存在するからでしょう。ではガラスの天井を破るにはどうしたらよいのでしょうか。森川副所長は、上場大企業の女性活躍推進の取組以外に、女性が自ら起業することも重要と述べています。もっともなご指摘です。ただし、女性の起業にも、ガラスの天井はあります。女性の起業に大きな価値を見出し、みんなで応援するといった社会の空気を醸成することが必要でしょう。