女神的リーダーシップが世界を救う

 成功した起業家、リーダー、オーガナイザー、クリエーターは、誠実さ、共感力、コミュニケーション力、忍耐強さといった、女性的な性質を持っていると、ジョン・ガーズマ&マイケル・ダントニオは言います(ジョン・ガーズマ、マイケル・ダントニオ『女神的リーダーシップ』プレジデント社)。
 ガーズマとダントニオは、世界のGDPの65%を占める13ヵ国を選び、その人口構成を反映する64,000人を対象に調査をしました。その結果をもとに、「男性がもっと女性のような発想をしたら、世界は好ましい方向に変わるだろう」と、女性的なリーダーシップの優位性を述べています。
 今日のアメリカでは、女性が運用するファンドのパフォーマンスは男性が運用するファンドを上回っている、女性の取締役がいる大企業の株価パフォーマンスは、女性の取締役がいない大企業を上回っていた、大学に進学して学位を取得する比率は女性が男性を上回っている、という例も引いています。
 成功へのカギは、女性的な性質とみられる、つながり、謙虚、率直、忍耐、共感、信頼、寛容、柔軟性、弱さ、調査だそうです。
 「男性的な行動は現代社会の課題解決に役立たないとされる一方、女性的な手法による解決が高い評価を受ける状況からは、人々が『変化はすでに進行している』と直感的に理解している」と指摘しています。
 これからの持続可能な社会づくりを考えるうえで、貴重なヒントを与えてくれると思います。