創業の活性化は新市場の創造から

 政府は日本再興戦略の中で、我が国の開業率を現状の4.5%から10%へと倍以上に高める目標を掲げています。非常に高い目標であり、これまでの政策を踏襲するだけでは実現は難しいでしょう。
 我が国の開業率は長い間、低迷しています。これは主に、既存の市場が人口減少で縮小しているためです。縮小する市場の中で競争する限り、必然的に供給過剰となってしまい、新規参入の余地は狭まります。我が国の既存市場がレッドオーシャンになるパターンです。となると、開業率を高めるには、新市場(ブルーオーシャン)を拓くことが必要かつ最善の策といえます。
 新市場として有望なのは、シニア市場と女性市場です。シニア市場は、エンディングビジネスが活発化することで拓けていくでしょう。これは時間の問題だと思います。女性市場については、まず女性労働者を増やすことが必要です。女性が働き、稼ぐことで、消費の主役になる。これがあって女性市場は拡大します。
 女性労働者を拡大する起爆剤は、女性起業家でしょう。女性起業家が会社を立ち上げることで、女性の雇用も進み、女性労働者が増えていく。日本政策金融公庫新規開業実態調査でも、女性起業家の会社は、女性雇用に積極的であることが報告されています。
 女性が拓くブルーオーシャン。元気の出るビジョンです。