創業計画に不足しがちなリアリティ

 創業者の半数以上が売上目標を達成していないという、気になるデータがあります。
 日本最大の創業融資機関である日本政策金融公庫は、毎年、前年度に融資した創業者にアンケート調査を行い、新規開業実態調査結果として発表しています。今年の調査結果が12月20日に発表されました。これによると、売上予想を達成できていない創業者が51.5%と半数以上になります。創業者の売上予想は単なる予想ではなく、達成しなければならない目標ですから、半数以上の創業者が売上目標を達成できていないことになります。
 なぜ、売上目標を達成できないのか。開業動機を見ると、最も多いものが「自由に仕事がしたかった」(53.9%)です。それなのに結果を出せない人も多い。
 提供する商品やサービスについては考えていたものの、誰に対して、どのように売るのかを詰めていなかった。ターゲットを曖昧にしたままで、見切り発車で創業してみると案の定、売上が立たなかったということではないでしょうか。
 ビジネスは、商品が売れることで成り立ちます。ターゲットを明確にして、売るための方法論も盛り込んだ、リアリティのある計画を立てることが必要だと思います。