「犬山おもてなし隊」が盛り上げる着地型観光(愛知県扶桑町)

 観光事業にプラスαの価値を付ける。これに成功したのが愛知県扶桑町(株)ツアー・ステーションです(日本政策金融公庫総合研究所『プラスαの経営』(同友館))。
 同社は、旅行者が犬山城やその城下町を回る際に地域の語り部と交流できるサービスを行っています。コーディネートするのは「犬山おもてなし隊」と名付けた地元出身の添乗員。地元住民ならではの親しみやすさで、語り部の人たちを旅行者に引き合わせ、いろいろな話を聞き出します。語り部の中には犬山城の元城主の方もおられ、ためになる話が聞けると評判です。
 このプラスαの取組みにより、同社は、2011年に愛知県で初めて観光資源による地域産業資源活用事業計画の認定を国から受けました。
 人が地域資源になるというのは、目から鱗です。観光客を呼び入れる着地型観光に力を入れる同社のアイデアが、各地でも参考になってほしいと思います。