エネルギー革命は山里から(by藻谷浩介)

 石油を海外から輸入し、電気を原発で作り出す。これらの活動が我が国のエネルギー供給を支えているわけですが、反面、為替や放射能のリスクも無視できないレベルに高まっており、不安を拭えなくなっています。
 こうしたリスクを低減させるものとして、木質バイオマス発電が解決策の一つになると藻谷浩介・NHK広島取材班はいいます(『里山資本主義』角川書店)。
 製材所で捨てていた木くずを木質ペレットに圧縮成型して、固形燃料として発電や暖房器具の燃料にしようという活動が岡山県真庭市で行われています。木質バイオマス代替エネルギーとして利用した経済効果は、年間4億円近くにもなります(電気代1億5千万円と木くず処分費2億4千万円を浮かせたことによるもの)。
 為替リスクや放射能リスクとは無縁の木質バイオマス発電。大きな可能性が感じられます。