アフターコロナで鳥取県が脚光を浴びる理由

 新型コロナウイルス感染症の影響で人々の暮らしが変わり、新たなライフスタイルが生まれると言われています。対人関係の距離を適度に保ち、清浄な空気の流れの中で、静けさを感じながらくつろげる生活環境が求められるでしょう。そうした点で最も大きな可能性をもつ都道府県が鳥取県です。

 人口が全国最少の鳥取県は、3密が最もできにくい環境があります。行列は皆無といっていいほど見られません。ソーシャルディスタンスが理想的な状態に保たれていると言えるでしょう。事実、女性が感じるストレスレベルは全国最低となっています(2019年度のストレスオフ県ランキング第1位)。県西部にある米子市は山陰の商都と呼ばれ、経済産業省から暮らしやすさ日本一のお墨付きもいただきました。2017年と2019年に鳥取市が、2016年に岩美町が「住みたい田舎ランキング」(宝島社)で全国1位に選ばれました。

 鳥取砂丘あり、大山(だいせん)あり、境港ありと、自然にも恵まれています。我が国のトライアスロン発祥の地でもあり、毎年、大会が開かれています。大山の水は「サントリー天然水」にも使われ、宇多田ヒカルさんのCMで有名になりました。境港はマグロとカニの漁獲高が日本一です。

 名探偵コナンの作者に因んだ青山剛昌ふるさと館や、ゲゲゲの鬼太郎の作者に因んだ水木しげるロードといった、外国人にも人気の見どころなどもあります。

 ソーシャルディスタンスを適度に保った静けさあふれる空間で、ゆったりと流れる時間に身を任せ、山陰の海の幸や山の幸に舌鼓をうつ。こうした優雅なライフスタイルが、アフターコロナの主流になるのではないでしょうか。

 せわしない都会では得られない、ぜいたくな時間の使い方ができる県です。鳥取県での「田舎暮らし」が「良い仲(いいなか)暮らし」として見直され、多くのファンを創り出すことを期待しています。