「経済成長の条件とは、倒産件数の抑制ではなく、起業件数の増加である」と板倉雄一郎社長は言います（板倉雄一郎著『社長復活』ＰＨＰ研究所）。
経済成長と起業の関係は、どちらを原因とみるかで意見が分かれます。板倉社長は、起業が経済成長をもたらすという意見ですが、最近ではこの意見はあまり支持されていないようです。様々な支援機関が創業支援に力を入れても創業が活発化しなかったためです。そのため、需要の創出が先にあるべきだ、そのためにまず経済成長が必要という意見が優勢となり、政府も成長戦略を強調するようになりました。
しかし、板倉社長のような元気の良い方の主張を読んでいると、やはり新しいアイデアを持った起業家がどんどん世に出てきて新規の投資を行うことが非常に重要ではないかという気になります。そうした流れを作り出して、イノベーションを創出し、我が国のライフスタイルを変えていくことで新規の需要を生み出していく。これが、日本再生の道筋ではないでしょうか。
成長戦略とは、起業家が活躍しやすい環境づくりをすることではないかと思います。
